クラリネット奏者によるフォーカルジストニア経験談

フォーカルジストニア、局所性ジストニアを経験した現役クラリネット奏者の経験談、及び考察

はじめに

当方、現在も演奏活動をしている、都内在住、三十代クラリネット奏者です。


ブログのタイトル通り、フォーカルジストニア、局所性ジストニアクラリネットの演奏に関して、書いていこうと思います。


このブログをご覧になる方は恐らく何かしら楽器の演奏に不都合を感じ、フォーカルジストニア、局所性ジストニアという言葉に出会っている方かと思います。


私は今(2016年10月)からおよそ3年前、楽器の演奏に著しい不具合が発生し、ある勉強会の打ち上げでフォーカルジストニアという言葉を偶然知り、ネットなどで調べた結果、その症例が自分の不具合と一致する部分が多く、そこで初めて「自分の不具合はジストニアなのではないか?」と疑念を持つようになりました。


ただその時まで、音楽を勉強する上で全く出会うことのなかった「ジストニア」なるものに、最初は戸惑うばかりで、自分の周りに「ジストニア」なるものを知る人もおらず(周りに言わなかっただけで、本当にいなかったかは別にして)、動かない右手の小指と並ばない連符を眺めては、暗澹たる気持ちに陥りました。


私個人としては、偶然にも知人の紹介で、音楽家のフォーカルジストニア経験者から話を聞く機会があり、またそこで紹介を受け、信頼できる専門医まで行き着くことが出来ましたが、そのいくつかの偶然がなければ、ジストニア発症後早い段階のどこかで楽器を手放していたかもしれません。


現在、ネットで「フォーカルジストニア」「局所性ジストニア」と調べると、それなりの情報、経験談が存在し、また非常に有益なページも数多く存在します。

しかし、フォーカルジストニアの発症原因、治療方法は、その性質上、ジストニア発症者の数だけの発症原因、治療方法があり、誰かにとって非常に有益だったとしても、誰かにとっては全く役に立たない事である事がほとんどだと感じます。


だからこそ、より多くの情報、症例、治療方法、経験談に触れ、その中から、自分の症状の原因や対処法を「あぶり出していく」事が、ジストニアの回復に必要なのではないかと考えます。


ひとりのフォーカルジストニア経験者として、一つでも多くの情報、経験をネット上に落として、それが今この瞬間も苦しんでいる誰かの、救いにはならずとも何かしらの「兆し」になれればという思いで、このブログを始めさせて頂きます。