クラリネット奏者によるフォーカルジストニア経験談

フォーカルジストニア、局所性ジストニアを経験した現役クラリネット奏者の経験談、及び考察

このブログに関して

このブログを読まれる前に、以下の事にご留意下さい。

・私自身、専門医にフォーカルジストニアと診断を受け、診断書も書いて頂きましたが、専門医の方もおっしゃっていた事で、
「フォーカルジストニアの症例と一致するが、他の疾患や外傷のように、何かしらの病変や、肉体的構造に変化が見受けられるわけではない為、フォーカルジストニアの定義自体が難しく、フォーカルジストニアと思われる症状があったとしても、それが本当にフォーカルジストニアなのかは判別しかねる」
との事でした。
便宜上、このブログでは「ジストニア」という言葉を用いますが、自分が経験した不具合が医学的に指すところの「ジストニア」であったかどうかは定かではありません。


・可能な限り留意しますが、今この瞬間も何かしらのキッカケを求めている方がいるかもしれないという観点から、とりあえず情報を「落とす」事を優先していくので、文章として多く不備がある事はご了承下さい。また同様の理由で、順を追って書いていない場合もあるかと思います。文脈として繋がらない場合もご了承下さい。

ある程度の情報量を掲載してから、適宜修正、訂正を行っていく形で進めていきます。


・あくまで、いち管楽器奏者としての視点で、体験、経験を落としていく場とします。医学的、またフォーカルジストニアに関する専門的知識に基づいた記述ではない場合があります。同様の理由で、主観的、感覚的表現を用いる場合があります。


・「フォーカルジストニア」の診断、治療の手助けは専門医、専門家の仕事です。フォーカルジストニアの定義、診断自体に判然としない部分がある為、このブログに記載した内容、症状に心当たりがあったとしても、それがフォーカルジストニアであるとは限りません。

都合上実名などは記載しませんが、ネットで調べればすぐに専門医、専門家の診断を受けられるので、まずは一刻も早く専門医、専門家の元へ行く事が最良だと思います。


・こちらの本はフォーカルジストニアに関する基礎的な知識から症例まで、多くの示唆に富んでいます。まずはこの本を読まれる事を勧めます。

またこの本の中などで説明されている事、例えばフォーカルジストニアの定義、代表的な症例などは、専門的知識に則った上で説明されるべきだという考えから、ブログでは省略させて頂く場合があります。


どうして弾けなくなるの? <音楽家のジストニア>の正しい知識のために

どうして弾けなくなるの? <音楽家のジストニア>の正しい知識のために

・もし専門家、フォーカルジストニア経験者の方でこのブログをご覧になった方がいらっしゃいましたら、忌憚のないご意見、ご批判を賜りたく存じます。

はじめに

当方、現在も演奏活動をしている、都内在住、三十代クラリネット奏者です。


ブログのタイトル通り、フォーカルジストニア、局所性ジストニアクラリネットの演奏に関して、書いていこうと思います。


このブログをご覧になる方は恐らく何かしら楽器の演奏に不都合を感じ、フォーカルジストニア、局所性ジストニアという言葉に出会っている方かと思います。


私は今(2016年10月)からおよそ3年前、楽器の演奏に著しい不具合が発生し、ある勉強会の打ち上げでフォーカルジストニアという言葉を偶然知り、ネットなどで調べた結果、その症例が自分の不具合と一致する部分が多く、そこで初めて「自分の不具合はジストニアなのではないか?」と疑念を持つようになりました。


ただその時まで、音楽を勉強する上で全く出会うことのなかった「ジストニア」なるものに、最初は戸惑うばかりで、自分の周りに「ジストニア」なるものを知る人もおらず(周りに言わなかっただけで、本当にいなかったかは別にして)、動かない右手の小指と並ばない連符を眺めては、暗澹たる気持ちに陥りました。


私個人としては、偶然にも知人の紹介で、音楽家のフォーカルジストニア経験者から話を聞く機会があり、またそこで紹介を受け、信頼できる専門医まで行き着くことが出来ましたが、そのいくつかの偶然がなければ、ジストニア発症後早い段階のどこかで楽器を手放していたかもしれません。


現在、ネットで「フォーカルジストニア」「局所性ジストニア」と調べると、それなりの情報、経験談が存在し、また非常に有益なページも数多く存在します。

しかし、フォーカルジストニアの発症原因、治療方法は、その性質上、ジストニア発症者の数だけの発症原因、治療方法があり、誰かにとって非常に有益だったとしても、誰かにとっては全く役に立たない事である事がほとんどだと感じます。


だからこそ、より多くの情報、症例、治療方法、経験談に触れ、その中から、自分の症状の原因や対処法を「あぶり出していく」事が、ジストニアの回復に必要なのではないかと考えます。


ひとりのフォーカルジストニア経験者として、一つでも多くの情報、経験をネット上に落として、それが今この瞬間も苦しんでいる誰かの、救いにはならずとも何かしらの「兆し」になれればという思いで、このブログを始めさせて頂きます。